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2014.8発行
2014.8発行 間宮みきニュース第49号(配布用A4判)
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議会審議の前提を崩す並木市政の対応
昨年11月定例議会で「社会福祉協議会に登録している団体がミニデイ事業を実施するときには、 公共施設の使用料が免除となる」とした市側の答弁を、市長は本年6月定例議会の一般質問に対する答弁の中で「担当部の誤解による答弁だった」として、その場の訂正で済ませようとしました。
これに対し私は、「①どの部分が誤っていたのか市民に対しきちんと説明がなされてない。②議員は、市側との議論の積み重ねで結論を出している。それが軽々に覆されるようになれば、審議の大前提が崩れてしまう。今回の訂正方法は不適切である。」と指摘しました。
「この答弁は大丈夫?」と疑わなければならない市政では困ります。市民軽視や議会軽視が行われないよう、今後もきちんと質していきます。(詳細につては最終面に)
どうぞ、間宮みきにみなさまの色々なご意見をお聞かせください。
「集団的自衛権行使の閣議決定は撤回を!」
7月1日、内閣は臨時閣議で従来の憲法解釈を変更して、集団的自衛権の行使を容認する「国の存立を全うし,国民を守るための切れ目のない安全保障法制の整備について」の閣議決定を強行しました。
しかし、多くの国民の賛同を得られていないことは、翌日の全国紙、地方紙の内、産経、読売、日経が閣議決定を評価した以外は、ほぼ揃って非難や疑念を伝えたことに表れています。
という3条件はかろうじて残されました
しかし、閣議決定直後の7月14日の集団的自衛権の行使容認に関する討論で、安倍首相は、集団的自衛権を行使する例として中東ホルムズ海峡閉鎖の場合を挙げ、「(石油の供給が滞ると)日本経済に相当な打撃となる。武力行使にあたる機雷掃海をすることはあり得る」と答弁しており、3条件が近いうちに形骸化してしまう恐れを感じます。
また、8月3日には「尖閣諸島を含む南西諸島の有事の際、自衛隊員を戦闘地域まで運ぶために民間フェリーの船員を予備自衛官とし、現地まで運航させる方向で防衛省が検討を始めた。事実上の徴用にあたるのではないか」との毎日新聞の報道がありました。
このままでは、日本は本当に戦争をする国に向かってしまいます。今こそ声をあげ、安倍政権の暴走を食い止めなくてはなりません。その一つの意思表示として、平和憲法を守ることに賛成している地方議員を、来年の統一地方選挙で多数誕生させていきましょう。
間宮みきの6月議会の一般質問および委員会などの質問から
「子ども・子育て支援制度」に対する子育て世代の不安の解消を
国のスケジュールが大幅に遅れ、具体が示されないため、子育て世代の不安が強まっています。制度のスタートにより、利用者にとって何が変わり、あるいは変わらないのかを質問しました。
間宮:利用者負担、特に保育料や、保育園や幼稚園の入園申請はどのようになるのか。
子ども家庭部長:認定こども園や施設型給付の幼稚園、家庭的保育事業や小規模保育事業の利用者負担については、条例制定が必要かどうか検討している。
認可保育所や学童については、事業計画を取りまとめた後に条例改正を検討する。
認定の申請方法は現段階では示すことが出来ない。
間宮:利用者への周知を遅滞なく行うべき。
子ども家庭部長:具体的な情報について段階的・継続的に行っていく。
新制度により現行の保育の質が低下することのないよう求める
現在、わが市の学童保育は児童15名に対して指導員が1名配置されていますが、今回示された国の基準では20名に1名となっています。制度の導入により保育の質が低下することがあってはなりません。
間宮:国が示した基準の4条第2項には、「最低基準を理由として、その設備または運営を低下させてはならない」と記載されている。市の見解を伺う。
子ども家庭部長:基準を上回る部分については現状維持をしてきたいと考えている。
条例や規則の差別的内容のチェックを
学童保育設置条例施行規則の中に、人権侵害に当たる内容・表現が見つかりました。是正を求めるとともに、他の条例や規則についてもチェックするよう求めました。
間宮:「学童保育設置条例施行規則」の第4条は学童保育を受けることのできる対象を規定。その後に続く除外規定のうち、(3)の「性格異常その他により、他の児童に悪影響を及ぼす恐れがあると認められる児童」という内容・表現は不適切であると考えるがいかがか。
子ども家庭部長:指摘の通りであり、改めていきたい。
間宮:他の条例や規則についても確認すべきである。
企画経営室長:非常に莫大な量があるので、すぐには難しいが指摘の通りだと思う。
東中学校体育館新築断念は財政的理由にも係わらず、東中生徒・保護者への市長自らの説明も謝罪の言葉もなし。市長の政治姿勢を問う。
学校敷地内への移転新築を断念し、耐震補強を決断したのは教育委員会だとして、市長は自らの責任について述べることはありませんでした。しかし、本決定は財政が唯一の理由であり、当然に市長に説明責任があると質しました。
間宮:計画当初3億9000万円としていたものが、何故6億6700万円までふくらんだのか。
教育部長:当初の想定から屋根や内外装の仕様変更や、太陽光パネルや渡り廊下などの追加に加え、材料費や労務単価、更には消費税の上昇の結果である。
間宮:内容を精査し、予算の圧縮に向け検討すべきだったと指摘する。
市が作成した「上の原地区土地利用構想案」では東中学校と体育館を隔てる道路の拡幅が予定されている。今以上に交通量が増え、更に危険になる可能性も考えられるが、安全対策をどう考えているのか。
教育部長:構想の具体化が進んだ段階で、関係機関とも協議の上、引き続き生徒の安全確保を図っていく。
間宮:安全対策を協議してから構想案を進めるべき。
3月の予算特別委員会で、東中の体育館を新築するかどうかについて、市長は他の議員の質問に「方向性を決める前にきちんと議員に説明する」と答弁した。
また、議会への情報提供のあり方についても陳謝した。しかし、今回の説明はとても丁寧であったとは思えないが。
市長:あくまで教育委員会の中での決定である。教育委員会で決定した後には、速やかに議会に説明したと聞いている。
間宮:財政面で断念ならば、当然に市長が説明をすべきであると指摘する。
日本語によるコミュニケーションが困難な外国人等の児童・生徒への日本語指導の充実を求める
日本語によるコミュニケーションが困難な児童・生徒は学校内でだけではなく、学校卒業後にも周りから孤立するリスクが高く、社会問題にもなっています。
本年1月の学校教育法施行規則の一部改正を受けて充実を求め質問しました。
間宮:今回の改正で、学籍学級以外での日本語指導は教育課程への位置付けが可能となり、日本語指導担当教員が指導計画を策定し、学習評価をする根拠が出来た。これを受け、どのように充実を図ったか伺う。
教育部参事:今年度、教育課程の編成・実施している児童・生徒はいない。今後は、この制度について学校に周知し、制度の理解を図っていく。
生活困窮者の支援は、就労支援や学習支援など任意事業にも取り組むべき。
とりわけ、ひきこもり対策の充実を
社会が複雑化し、人々の抱える課題も複雑化しています。例えば、子どもの不登校の陰には、親の病や虐待、経済的困窮など様々な問題が潜み、家族全体の支援を必要としているケースが少なくありません。昨年成立した生活困窮者自立支援法では、そういった人々の支援を求めています。市の取り組みを質問しました。
間宮:必須事業である自立相談支援事業の実施主体は、直営のほか、社会福祉協議会や社会福祉法人、NPO法人等にも委託可能となっているが、どのように考えているのか。
福祉保健部長:直営の場合は、各事業を担当する職員の人件費として正規職員は国庫補助の対象とならないが非正規雇用職員の人件費は対象となると報告を受けている。自立相談支援事業の人員配置基準などの体制について、夏ごろまでに国が案を示す※と言われており、その後、市の考えを示す。
間宮:ぎりぎり困っている人たちには、役所やセンターで待っているだけでは支援は届かない。出向いて相談や支援をすることも可能な体制を整えてほしい。
また、具体的な支援策である就労支援事業や学習支援事業など任意事業にも取り組むべきと考えるが。
福祉保健部長:任意事業については、国の補助が3分の2や2分の1であることから、財政的な課題があることを含め、検討する必要があると考えている。
間宮:とりわけ重要であると思われる、ひきこもり対策はどのように行うのか。2012年の質問では、福祉保健部が窓口となり、教育部と卒業時の不登校生の情報を共有できる仕組みづくりを求めた。当時、教育部もそうしていきたいとの答弁を得ているが、その後は。
福祉総務課長:福祉保健部を中心に「ひきこもり対策調整会議」をもったが、様々な課題が絡むこの問題については、どの部署が担当していくか、大変難しい。
福祉保健部長:この度、東京都が義務教育修了後の15歳以上からおおむね34歳ぐらいの方を対象に「東京都ひきこもりサポートネット」を開始し、都で相談を受けてもらえるようになった。その窓口は子育て支援課となっている。
間宮:窓口を福祉保健部、子ども家庭部のいずれにしたとしても、「ひきこもり対策調整会議」を継続する中で、支援体制を確立することを求める。
福祉保健部長:「ひきこもり対策調整会議」については、生活困窮者自立支援法もあるので、引き続き検討していきたい。
※8月1日、担当課長に確認したところ、夏ごろまでに示されるはずだった自立相談支援事業についての案は、秋にずれ込むことが決定したとのことでした。このままでは、本当に来年度から自立相談支援事業が実施できるのか、大変懸念されます。市に対し、国からの案が出次第速やかに体制が整えられるよう、情報収集に努めることを求めていきます。
社会福祉協議会の登録団体のミニデイ事業は公共施設使用料を免除すべき
複数の議員からの指摘を受け「社会福祉協議会に登録している団体がミニデイ事業を実施するときには、公共施設の使用料が免除となる」とした担当部の誤解による答弁が行われた事実関係について、並木市長は行政報告をしました。しかしその内容は他人事のようであり、原因の究明や再発防止策も不十分なものでした。
本来、提出された議案はあくまで案であり、議会側の意志が最優先されなければならないと市側も認めています。「社会福祉協議会に登録している団体がミニデイ事業を実施するときには、 公共施設の使用料が免除となる」という議会での到達点を尊重すべきであったと指摘しました。
間宮:①「公共施設使用料の見直し等に伴う関係条例の整備に伴う条例」の施行規則を公布したのはいつか。
②昨年11月定例議会での同条例可決の際、議会で指摘された事項を整理し、丁寧な市民説明を行うよう付帯決議を議会の総意で提出したが、どう対応したのか。また、何故そのとき誤りに気付かなかったのか。
福祉保健部長:①例えば、地区センターの施行規則の交付は2014年5月15日である。
②付帯決議を頂いたのに、ミニデイの団体に対し説明を行わなかった。誠に申し訳なかった。
間宮:社会福祉協議会に登録している団体のミニデイ事業は減免されるという議会での到達点を踏まえて、施行規則を作成すべきであった。付帯決議をどう受け止めたのか、長の見解を求める。
副市長:前市長から、規則の案について、施行の際に訂正するといった指示を受けていなかったので、事務方は案の通りで行くと理解していた。
間宮:施行規則は、並木市政での公布である。議会での到達点を踏まえていれば、今議会で初めて誤りに気付いたなどということはありえない。そのことの反省がなければまた起こり得るのではないか。
また、議会答弁を一般質問の中で訂正することがあってはならないと指摘する。
並木市長:前市政から引き継いでいることではあるが、担当部が答弁を誤ったことにかんしては、誠心誠意、議会やその背景にある市民の皆さまにお詫びを申し上げる必要があるということである。これはわたしの姿勢である。
福祉保健部長および担当課長は、地域センターと地区センターの使用料に関する減免基準に関して、「社会福祉協議会が事業のために使用するとき」と「社会福祉協議会に登録した団体が実施するミニデイ」の使用料が同一になると誤解し、誤った答弁をした。正しくは、使用料は登録の有無にかかわらず、100分の50の減額となる。
議会における発言は質問をした議員に対するものであることはもとより、市民の皆さまへの発言であり、決して誤りがあってはならない。
この度の答弁の誤りについては、福祉保健部長及び、担当課長、副市長も心よりお詫び申し上げている。誠に申し訳ありませんでした。
お知らせ
第3回定例議会日程(予定)
9月1日 本会議初日
9月3〜5・8日 一般質問
9月10・11日 常任委員会
9月12日 予算特別委員会
9月18日 本会議最終日
是非、傍聴にお越しください。
なお、詳細は議会事務局へお問合せください。(TEL:470‐7789)
http://www.higashikurume-city.stream.jfit.co.jp/