東久留米市議会議員 間宮みき

間宮みきニュース第88号

2024.05発行 間宮みきニュース第88号
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日頃からの備えで、災害時の安心を

能登半島地震が発生してから、4ヶ月が過ぎました。被災地では仮設住宅の建設が進む一方、未だ、避難所での暮らしを余儀なくされている方が少なくないと伺っています。被災された方々に心からお見舞いを申しあげます。

わたしたちの暮らす東久留米市でも、何時災害が起きても不思議ではない状況です。市では今年度、災害時に自ら避難することが難しいと思われる避難行動要支援者の名簿に掲載されている方に対し、個人情報の開示に関する同意確認を行なう予定です。いざという時に助け合いができる体制づくりのためにも、通知が届きましたら、同意しておくことをお勧めします。

また2021年の法改正により、障がい者の方等は事前に受入れ先の了承を得たうえで、個別避難計画にどこの二次避難所に避難するかを記載しておけば、一般の避難所に行かずに直接二次避難所に避難することが可能となっています。一般の避難所での生活に不安を感じている方は、個別避難計画を作成することを是非お勧めします。

★ マイナンバーカードの活用拡大に懸念
政府はマイナンバーカードを、確実・安全な本人確認、本人認証のできるデジタル社会のパスポートと称し、活用拡大に躍起になっています。例えば、伸び悩むマイナ保険証の利用促進策として、5~7月のいずれかの月に、昨年10月と比して利用が増えた医療機関に、最大20万円の一時金を支給するとしています。しかし紐付けられた健康保険証の情報と住民基本台帳とで、氏名などが一致しないケースが約140万件に達しています。国民がマイナ保険証を信頼しないのは当然です。従前の国民健康保険証の廃止は中止すべきです。
★ 「口座管理法」(4月1日施行)
金融機関で口座を作るときなどにマイナンバーを利用して管理するかどうかを、利用者に確認することが金融機関に義務づけられました。政府は災害時や相続の際の手続きが簡略化できるとのメリットを強調しています。一方で、複雑化するサイバー攻撃などで被害が増えている現在、情報が漏洩するリスクをゼロにすることはできません。口座とマイナンバーの紐付けは任意です。少しでも不安を感じる場合は、本当に必要かよく考えましょう。
★ マイナンバーカードの情報などをもとに口座を無断で開設現金をだまし取られる特殊詐欺事件が札幌市で発生
報道によると、今年1月中旬、70代の女性宅に「口座情報が流出している」との電話があり、その後、警察官を名乗る別の男から、口座が凍結されるので別の口座にお金を移すよう促す電話があったとのこと。その中でスマートフォンの機種変更を指示し、そのスマホのビデオ通話機能でマイナンバーカードや顔写真の撮影をするよう要求。それらの情報をもとに無断で女性名義のネットバンク口座を開設。女性は指示通り1400万円を振り込んでしまったとのことでした。
今後こういった詐欺事件が増えることが想定され、とても心配です。みなさん、どうぞご注意を。

間宮みきの3月議会の一般質問などから

正確な情報に基づく指定管理料の検証を求める

指定管理者の提出した収支報告書等の公開を求めても、黒塗りの資料しか開示されなかったため、市民団体のみなさんが不服を申し立てたところ、情報公開審査会で「原則開示」の判断が下りました。その結果、議会の資料からも黒塗りがなくなり、その全容を確認することができました。しかしその中身は、例えば人件費の中に、実際に東久留米市の図書館に勤めている職員の給与以外に間接経費に当たる「会社管理費」を合算して計上するなど、正確さを欠くものでした。指定管理料の原資は税金です。一般質問や予算特別委員会を通じて質しました。

間宮:
指定管理者から提出された2021年度と2022年度の収支報告書の人件費の中に、本来間接経費として計上すべき「会社管理費」も計上されているとのことだが、内訳はどのようになっているのか。また何故、事業者はそのような処理を行なったのか。
図書館長:
2021年度、東久留米市の図書館で働く常勤職員に関する人件費(職員給与・手当等)は145,056,371円、月2回の定期巡回等を行なう非常勤職員(施設巡回点検設備員)の人件費1,716,000円、間接経費である本社における人事管理等の会社管理費が35,580,629円。2022年度については、常勤職員に関する人件費157,484,320円、非常勤職員の人件費1,716,000円、会社管理費費23,152,680円である。また何故このような処理をしたかについての詳しい経緯は、事業者に確認したが分からなかった。指定管理料は指定管理者の裁量で活用されるものであり、担当としては、事業者から適切かつ確実なサービスが提供されていることを確認している。しかし様々なご指摘を受け、2023年度の事業報告書の作成に当たっては、分かりやすさに重きを置く視点から、区分の項目立ての仕方などを事業者と調整を行なっている。
間宮:
何によって適切なサービスと確認しているのか。
図書館長:
事業者から提出される事業報告書によって、選定時の基本協定等の事業内容が実施されていることを確認し、また添付されている収支報告書については、予算の範囲内でそれらの事業が行なわれていることを確認している。
間宮:
地区館だけに指定管理者が入っていた2020年度の人件費(109,154,000円)と中央館にも指定管理者を導入した2021年度(145,056,371円)を比較すると、差は約3,590万円しかない。増員の20人で割ると1人平均の人件費は約180万円弱で、非常に安い。一方で、会社管理費は約500万円から約4,968万円になっている。市は、例えば榛名の1,000円の宿泊助成金を切るなど、他の支出については非常に厳しいのに、指定管理料については一度支払ったら、予算の範囲内であればほぼノーチェックというのはおかしいのではないか。協定時に間接経費に関し条件を設けていないので、この数字をもって高すぎる等の評価はできないが、税金を原資としている以上、市としてきちんと検証をする必要があると考える。
図書館長:
担当としては、指定管理料は指定管理者の裁量で活用されるものと考えている。
間宮:
次期も指定管理者でと考えるのであれば、今期の指定管理料が適正な金額だったのかを、例えば社会保険労務士や公認会計士等の専門家を入れて教育委員会が検証し、次期の指定管理料を決定していくべきではないか。
教育部長:
会社管理費をどうしていくのか等は、教育委員会だけでは決められないと考える。まずは企画経営室が新たに活用するとしている外部アドバイザーの知見を伺いながら検討したい。
2022年度 図書館指定管理者 収支報告書(間宮による編集あり)
区分 項目 予算 実績 執行率
収入 指定管理料 250,334,000 250,334,000 100.00%
その他 145,000 84,230 58.09%
250,479,000 250,418,230 99.98%
区分 項目   予算 実績 執行率 実際の項目 実績
支出 人件費 常勤職員 180,637,000 180,637,000 100.00% 職員人件費 157,484,320
会社管理費 23,152,680
非常勤職員 1,716,000 1,716,000 100.00% 施設巡回点検設備員 1,716,000
小計 182,353,000 182,353,000 100.00% 小計 182,353,000
施設管理費   21,198,000 20,945,851 98.81% 施設管理費 20,945,851
事業運営費   12,414,000 10,711,900 86.29% 事業運営費 10,711,900
その他 租税公課 18,552,000 19,266,162 103.85% 租税公課 19,266,162
その他 15,962,000 17,141,317 107.39% 会社管理費 17,141,317
小計 34,514,000 36,407,479 105.49% 小計 36,407,479
250,479,000 250,418,230 99.98% 250,418,230
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市の案では保育の質の低下は必至!

市は、2026年から市立ちゅうおう保育園を公私連携型保育園にするとした計画を、保護者のご意見を受け、2029年まで延期することを決定しました。しかし新たな計画では、もし2026年度以降に保育士に不足が出た場合には、会計年度任用職員による代替え案を示唆しています。正規職員を補充し、保育の質を確保するよう求めました。

間宮:
「会計年度任用職員の勤務時間、休日、休暇等に関する規則」に則れば、月給制の会計年度任用職員の方は正規職員と同じ勤務体系では勤められないのではないかと考えるがいかがか。
子育て支援課長:
2026年度以降、普通退職等で保育士に不足が生じた場合は、会計年度任用職員で補充することを考えている。国が基準で規定している定数上の保育士の取扱いについては、常勤の保育士を原則としている。1日6時間以上かつ月20日以上勤務するものは会計年度任用職員でも常勤保育士となり得る。
間宮:
「東久留米市保育サービスの施設整備・運営及び提供体制に関する実施計画」には、公立、民間といった運営主体に関わらず、市全体の保育サービスの質が維持、向上するよう努めるとある。市が今回示した案は明らかに実施計画の考え方に反している。また同一価値労働同一賃金の原則にも反しており、再考を求める。

人を大切にしないまちに将来性なし

市は学童保育所の民間委託を拡大するために、公募による選考を実施し、長年、市内学童保育所を支えてきた経験豊かな会計年度任用職員さんを複数名不採用にしました。しかし民間委託を2024年度からどうしても拡大しなければならない理由の説明は、この間、市からはありません。施政方針で市長の考えを質しました。

間宮:
2024年4月からの2校区3学童保育所の委託計画を実施するに当たって、我が市の学童保育の現場を長年支えて来てくださった支援員の方で、4月からの職場を失った会計年度任用職員がいらしたと伺う。現在、市に任用されている会計年度任用職員の方は、制度上少なくとももう1年、公募によらない選考で、原則希望すれば、継続雇用が可能なはずだった。なぜ委託を2025年度からにするとか、段階的に実施するなどの配慮が出来なかったのか。人を大切にしない自治体に将来性は無いと考えるが、今回の結果を市長はどのように思っているのか率直に伺う。
市長:
「今後の東久留米市立学童保育所の運営方針」に基づき、業務委託による運営状況や学童保育所を取り巻く状況を考慮しながら、業務委託の拡大等について引続き検討していく。会計年度任用職員の任用については、「東久留米市会計年度任用職員の任用等に関する規則」に基づき行なっており、今後も同規則に則して運用していく。

私は、あまりにも人の痛みに配慮のない発言に、憤りを感じました。

※ その後、一般質問でさらに質問を重ねた結果、今回の募集では、募集人数を超える応募があり、これまで市が委託拡大の主な理由としてきた、「支援員が集まらないこと」は、募集時期等を選べば解消できることが明らかになりました。
※ さらに質問の中で、採用後に辞退者が出て、必要人数を確保できなかったことが判明しました。辞退の理由は明らかではありませんが、私は、人を大切にしないまちに魅力を感じなかったことも理由の一つではないかと思っています。市は、こういった姿勢を改めるべきと考えます。

物価高騰の影響に配慮した予算となるよう求めました

物価高騰の影響で、昨年にも増して市民のみなさんの暮らしは厳しい状況です。このため国が対象としていない就学児以上、18歳以下のお子さんのいる所得300万円以下の世帯について、国民健康保険税の均等割額を、国が未就学児童のいる世帯に対して行なっているのと同様の減免を行なうことや、家庭ごみの指定収集袋の値下げなどを求めました。また地域間交流を行なっている榛名の宿泊施設利用助成事業を全廃する提案について、小学校の移動教室等で、わが市の児童もお世話になっていること、そしていざ災害が起きた時には、支援をお願いすることが想定され、常日頃からの関係性を大切にしておくべきと主張し、市民自治フォーラム(間宮・かやま議員)は、組み替動議に賛成し、予算原案に反対をしました。

★2024年度一般会計予算
市民自治
フォーラム
自民
クラブ
公明党 共産党 宮川
議員
細谷
議員
梶井
議員
佐藤
議員
引間
議員
岩崎
議員
×
予算特別委員会での組み替動議に賛成
×
予算特別委員会での組み替動議を提出

※ 市民自治フォーラム=間宮・かやま議員

ところで今議会の予算委員会の審査中に、民間事業者が地域住民のご協力を得ながら廃油を回収し、SAF(サフ)として活用する事業を開始する予定であることについて、担当課が議会前に説明を行なった会派と、行なわなかった会派があったことがわかりました。どうやら資料も2種類作成していたようです。
大変残念でした。議会で議論を深めるためにも、扱いに差を設けることなく、情報提供を行なうよう、市に対し強く求めました。